初めての「復活」
復活したんです。
初めてです。
金継ぎ(きんつぎ)ってご存知でしょうか。
割れた陶器を、漆を使って修復する事。
どうしてもどうしてもどうしても割れて捨てられない器があり、
せっかくのステイホームなので、意を決して自分で修復する事にしました。(^^)
その結果、中世の芸術センスに圧倒されたり、
時間を経たことの不思議さとか、癒やし効果とかいろんなものを感じました。
知識も深まりますね。
◯目次
金継ぎとは
漆で直すって、そもそも漆をよく理解していなかったのですが、
「水分子で化学変性し、液体→個体になる」
という特性を利用していたのでした。なるほどね。
こちらのブログから学びました。
漆樹の幹に筋をつけて垂れてくる汁が原材料。
オーガニック。
道具購入
調べている時にちょうど、六本木ヒルズの蔦屋書店で「金継ぎフェア」が!!
稀!
早速足を運び、いくつか金継ぎの本を読み、「金継ぎ用セット」があることを発見。
比較した結果、私は銀粉も入っているurujyuさんのセットを購入。
(アイテムは末尾にリンクを張りました)
選んだポイントは以下。
・合成樹脂ではなく、本漆
・金だけでなく、銀も入っている
・全体的にシンプルでお洒落
・解説が分かりやすい。
だいたい12,000円くらいが相場。
(必然的に、たくさん直すという強制力も・・)
動画で座学
付属の冊子では分かりにくい液体の滑らかさや
力のかけ方、刷毛の動かし方など動画だとイメトレしやすい。
実践
まずは練習台に。。
before
under construction ...
下地を均したり、
漆を練ったり(空気と水分に晒して粘りを出す)
薄く塗り、
形成したり。
工程ほぼ全てで、
濡れ布巾とともにボックスに入れて1〜2日おく、
場合によっては2,3ヶ月おくというプロセスが発生します。
「時間」を固めるのはダリと漆ですね。
成功とは言えない成功。
そして完成ーー!!!
ご覧の通り、ガサガサ、ぶくぶく。
小さな子どもが見よう見まねで顔に化粧品を塗りたくったような☆
それでも満足。
大切なものを大切に出来るありがたさをホッと実感できたから。
2,3回塗り足したんですが、ベースが悪かったようなので、改善の余地ありまくり。
動画で輪郭をなぞっていたなぁ〜とか自分なりに次回に繋げられそう。
購入サイト等
私が購入したウルジュさんのセット。お名前は「漆の樹」でウルジュ。
公式サイト↓
クリーマユーザーならこちらでも同じもの扱ってます↓
ヒルズで売っていたコフレはこちら。なんと金粉が2パックも付いている!!
それでこの価格は破格ですよ。
はぁ金本位制。
洒落心
さて、ここから私の金継ぎギャラリー。
感動したもの。
お洒落!!!
黒の漆椀に、有田焼の田園風景を継いでいる作品。
漆黒の中に、突如他の世界の「光景」が融合してくるとは。。
新しいもの、完全なものを良しとする価値観に対するカウンターパンチ。
こちらの茶器のサイトより。
【楽天市場】【茶道具/茶碗】九谷焼陶片 山水 呼び継ぎ 漆茶碗【抹茶椀】:抹茶と茶道具 t4u 香月園
この作品は、別のアイテムを持ってくる「呼び継ぎ」で新しく作ったもの(シミュラークル)だそうですが、
最初にやった人は 室町時代?縄文時代? 間違いなく天才。
ダヴィンチか。
こちらも青磁に金の涙、、、!
美しい、、、。
感じたこと
・最初に感じたのは、壊れたものをちゃんと直せるって精神的な癒やし効果が高いってこと。
・次に、割れたり欠けたりした器をどう直すかよーくみているうちに、割れた状態さえも愛着を感じた。なるべくしてなっているというか。
・室町時代から金継ぎがアートに昇華されていて、気が遠くなるようなセンスの高さでうっとりした。
・古いもので「割れずに残っているもの」に対する不思議な感覚。
何十年も、何百年も、割れそうなタイミングをすべて回避した「今」の時空を選んでいること。
ただただ、不思議・・・・。
・金継ぎすると電子レンジ不可、加熱不可になるので、オーブン皿なんかはそのまま使い続ける味を楽しむ、という選択肢も有りだな。
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まいこPの金継ぎ、ここまでは序章に過ぎなかった。。
次回に続く。。。。